研究内容

糖鎖を利用した疾患診断法・相互作用解析手法・創薬技術の開発

図. 糖鎖が関与する生命現象

 糖鎖ナノテクノロジー研究室では、生体内に存在する『糖鎖』という分子に着目した研究を行っています。
 糖鎖は、私たちの体を構成する全ての細胞に存在し、DNAやタンパク質と同様に、生命の恒常性維持に欠かせない重要な分子です。生体内での糖鎖は、糖鎖同士や特定のタンパク質との相互作用を介して、細胞間の情報伝達や免疫反応、ウイルスや細菌などの微生物感染など、幅広い生体現象に深く関与しています 。一方、細胞表層に発現する糖鎖は、疾患や炎症などの細胞内外の環境変化に応じて構造や発現量が顕著に変化することから、正常細胞とがん細胞の区別や細胞種を区別するバイオマーカー (目印) としても注目されています。また、細胞表層に発現する糖鎖の受容体は、外来異物の捕捉や糖タンパク質の品質管理などに関与しますが、発現量する受容体は細胞種ごとに異なり、認識する糖鎖構造も受容体ごとに異なるため、薬物の選択的輸送のための標的受容体としても検討されています。糖鎖ナノテクノロジー研究室では、多彩な機能を持つ糖鎖に着目し、糖鎖の化学合成法の開発をはじめ、糖鎖を利用した疾患診断法や相互作用解析手法の確立に関する研究や創薬技術開発を行っています。

<これまでの研究成果>

<現在の主な研究テーマ>

図. 隅田研究室で開発された糖鎖を活用したナノテクノロジー

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