研究室紹介(隅田研究室を希望する学生向け)

○隅田研究室での研究を通じて学ぶこと

 隅田研究室では、有機化学を基礎に、糖鎖の化学合成法の開発をはじめ、糖鎖を利用したナノテクノロジーによる新たな疾患診断法の開発、糖鎖を標的とした疾患治療薬の開発などを行っています。
 研究室での研究は、程度の差はあるものの、これまでに世界で誰も行ったことのない新規なものです。 実験演習のように漫然と受動的に実験するのではなく、能動的に研究に取り組む必要があります。 与えられた研究テーマが将来の仕事に直結することは多くありませんが、研究を通じて学んだことは社会に出てからも様々な場面で活かすことができます。 隅田研究室では、社会に貢献できる人材を育成するために、研究を通じて『確実な基礎学力』『論理的思考力』『創造性・デザイン力』『協調性・コミュニケーション力』を養成します。 そして、工学部、化学生命工学科の教育目標に沿って、『自主自律と進取の精神を有する学生』を育成します。


<基礎学力>
 研究テーマに関する周辺知識や実験手法の原理原則を学ぶことで、基礎知識の向上を図る(学生主体の勉強会を毎週行っている)。 文献調査や学会・セミナー等を通じて、過去の研究の流れや最新の研究の動向を把握し、専門性を高める。

<論理的思考力>
 研究を遂行する上で、特に必要なスキル。また、どんな職業でも仕事を進める上で重要なスキル。
あらかじめ結果を予想して実験を行い、得られた結果を論理的・客観的に考察し、次の課題を検討する。これらを繰り返すことで、論理的思考力を鍛える。 研究の実施時には、成功することもあれば、失敗することもある。むしろ失敗したときに、論理的に原因を追及できなれば研究は進まない。
 研究成果発表などにおいても、聴衆を魅了するためには筋道を立てて説明する必要がある。ゼミや学会での発表、日々のミーティング等を通じて、論理的に分かりやすく説明するためのトレーニングをする。

<創造性・デザイン力>
 自由な発想で、成功へと導く課程を考案し、創造性の向上を図る。また、得られた知見をもとに、新たな研究を自主的にデザインできるようになる。基礎学力が必要。

<協調性・コミュニケーション力>
 実験結果や計画に関して、積極的に他者と議論し、意見をすりあわせることで、協調性やコミュニケーション力を身に付ける。 プレゼンテーションスキルや文章力など、相手に分かりやすく説明するスキルもコミュニケーション力と考える。




○研究の流れ

与えられた研究テーマの最終目標に向けて教員と綿密にディスカッションし、PDCAサイクルを廻しながら効率的に研究を行う。



<研究計画の立案(Plan)>
予想される最終結果に到達するために必要な実験を考案・計画し、実験の要所、難点などを把握する。

<実験の実施(Do)>
考案した計画に沿って、実験を実行する。予想外の出来事は、新規の発見につながることがあるので、絶対に見逃さない。

<結果の考察、途中経過と実験計画の整合性の確認(Check)>
実験結果が予想される結果と異なる場合、当初の予定との整合性を確認し、ずれや不具合について検討する。

<計画の改良(Action)>
実験・考察結果に基づき、研究計画に変更が必要な場合は、十分に議論した上で、計画を補正する。

<研究の完了、成果の発表>
研究費用の多くは、国民の税金である。研究成果は、学会発表や学術論文として必ず発表する。





○研究室で生活

一日の予定


・休憩・食事は、実験操作にあわせて適宜とる。ただし、スマホでゲーム、PCで動画の閲覧、寝に帰る、外に遊びに行く、などは不可。アルバイト等は、原則平日には行わない。
・実験は主に平日(月〜金曜)に行う。平日は実験に専念できるように、よく計画を立てる。ただし、次の実験の準備や長時間作業の後処理、前処理に土日を使わざるを得ないこともあるので、研究効率に合わせて行動する。
・毎週火曜日の17:50からは雑誌会、木曜日の17:50からはリサーチセミナーを行う。
・4年生は、院試終了までは17:00、その後は19:00までを最低限として、研究に専念する。


一年間の予定








○卒業・修了生の進路(2015年度以降)

2020年度
<修士卒>
小野薬品工業・川澄化学工業・KMバイオロジクス・シミックCMO・神東塗料・田辺三菱製薬工場・中外製薬工業・デンカ・ワールドインテック


2019年度
<修士卒>
KMバイオロジクス・JCRファーマ・大正製薬・ナード研究所・ワイエムシィ・学校法人都築教育学園
<学士卒>
アソウ・アルファ


2018年度
<修士卒>
アイコン・ジャパン・川澄化学工業・シミックSMO・生化学工業・第一三共ケミカルファーマ・デンカ生研・日本血液製剤機構


2017年度
<修士卒>
大塚製薬・日本新薬・川澄化学工業・新日本科学PPD
<学士卒>
テルモ


2016年度
<修士卒>
ビオフェルミン製薬・メイテック・メディサイエンスプランニング・KSK
<学士卒>
旭化成・大正富山医薬品


2015年度
<修士卒>
新日本科学・生化学工業・リンテック・サクラファインテック
<学士卒>
バレットグループ

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