基礎から最先端までつなぐカリキュラム
化学生命工学プログラムでは、化学と生命工学の幅広い知識を身につけることを目的として、基礎科目から専門科目まで段階的に学べるカリキュラムを提供しています。さらに本プログラムは、2006年度よりJABEE(日本技術者教育認定機構、下記参照)認定を受けており、国際的に通用する技術者としての基盤を築くことができます。
1年次
基礎知識の習得
高度な専門知識を学ぶ準備として基礎的な化学を学ぶとともに、鹿児島大学の学生として必要な数学※・物理※・語学・人文社会等の基礎知識を身につけます。
※高校で物理や数学Ⅲを履修せずに入学した学生を対象として、微分積分学と物理学基礎の特別クラスを開講しています。通常は週1コマの授業が、特別クラスでは週2コマとなり、高校の内容からじっくり学ぶことができます。


2年次
専門知識の習得
有機化学、物理化学、生物化学などの専門的な化学の講義が始まります。これらは、プログラム教員によって開講されており、幅広い専門知識の習得が可能です。また、卒業研究の基礎となる実験科目も2年次から開講され、実践的な学びを深めます。
3年次
より専門性の高い知識の習得
より専門性の高い講義が展開され、卒業研究に向けた準備が本格化します。また、「化学生命工学キャリアデザイン」では、産業社会で求められる能力を養うために、外部講師による実践的な講義や演習、グループワークが行われます。3年前期終了時に所属研究室が決まるため、卒業研究の準備として演習科目も開講されます。


4年次
卒業研究
所属研究室での卒業研究に専念し、高度な専門知識と技術を身に付けます。これにより、技術者・研究者としての基礎的素養を習得し、化学・製薬・医療・食品・環境関連企業など、多様な分野で活躍できる人材を目指します。卒業後は、多くの学生が大学院に進学し、さらに専門的な能力を磨きます。
科目 | 1年次 | 2年次 | 3年次 | 4年次 |
---|---|---|---|---|
基礎科目 | 微分積分学 線形代数学 物理学基礎 英語 情報活用 初年次セミナー 共通教育科目(自然科学・人文社会) | 英語 基礎統計学入門 共通教育科目(自然科学・人文社会) | ||
専門科目 | 基礎化学 有機化学基礎 物理化学基礎 など | 有機化学 高分子化学 生物化学 生体分子化学 物理化学 無機化学 化学生命工学プログラミング 化学生命工学実験 など | 有機化学 界面科学 化学情報分析実習 分子生物学 微生物学 医工学概論 量子化学 生体分子計測学 分析化学 環境化学 化学生命工学キャリアデザイン 工学倫理 など | 卒業論文 化学生命工学特別研究 など |



JABEE対応教育プログラム
日本技術者教育認定機構
JABEEとは、大学など高等教育機関で実施されている技術者教育プログラムが、その要求水準を満たしているかどうかを外部機関が公平に評価し、要求水準に達している教育プログラムを認定する専門教育認定制度です。
化学生命工学プログラムでは、2006年度よりJABEE認定を受け、カリキュラムの編成に当っては、JABEEの提示している「化学および化学関連分野」の技術者教育プログラムの応用化学コースの量的ガイドライン(日本技術者教育認定基準)を満たすように精選したカリキュラムを設定しています。

学習・到達目標
教育目的を達成するために、化学生命工学プログラムでは以下の学習・教育到達目標を定めています。
A. 人類の共生
人間性、倫理観、基礎科学、人類と自然の共生
豊かな人間性と社会性による倫理観を備え、国際的視野のもと、自然・環境の摂理と諸科学の基礎知識を吸収して共生する能力を養成します。
B. 基礎推進能力
工学基礎;情報技術、化学工学
数学、工学基礎や情報処理技術及び化学工学に関する基礎知識と能力を養成します。
C. 持続的成長
専門基礎と専門;分子工学、材料化学、バイオ技術、化学計測
化学と生物の知識を柔軟に駆使し、新材料やバイオ技術、薬の創製と評価に生かせる能力を養成します。
D. コミュニケーション能力
プレゼンテーション、外国語、実用英語、文献検索・整理
日常的・国際的コミュニケーション能力を養成します。
E. 総合的判断・デザイン能力
卒業研究、学外経験、地域問題、継続的学習能力
フレッシュマンセミナー、学生実験、演習、キャリアデザイン、卒業研究・講座ゼミ、学外実習・工場見学等を通じ、与えられた要求に対して、知識・技術を駆使して総合的に判断し、実現可能な解決方法を提案できるデザイン能力とチームで仕事をする能力を養成します。