研究室概要
金子研究室では、有機物質(プラスチックなど)と無機物質(セラミックやガラスなど)がナノメートルスケールで混ざりあった有機-無機ハイブリッド材料や、さらに小さい元素レベルで有機成分と無機成分が組み合わさったハイブリッド化合物(構造制御ナノシロキサン)の合成を研究しています。また、これらの化合物を活用し、環境・エネルギー問題の解決に資する機能性材料の開発にも取り組んでいます。
有機-無機ハイブリッド材料
有機-無機ハイブリッド材料とは、有機物(プラスチック・ゴムなど)と無機物(ガラス・セラミックなど)を組み合わせた新しい材料です。有機物は軽くて柔軟性があり、加工しやすく多機能化が可能ですが、耐熱性や耐久性には劣ります。一方、無機物は耐熱性や耐久性に優れる反面、脆く重く加工が難しいという欠点があります。有機-無機ハイブリッド材料は、こうした両者の特性を補い合い、長所を兼ね備える素材として注目されています。ただし、有機物と無機物は簡単には混ざらず、その相互作用を高めるためには、混合の工夫が重要です。特に、両者の接触面を多くすることが望ましく、そのためには構成成分を小さくする必要があります。

構造制御ナノシロキサン
構造制御ナノシロキサンとは、ケイ素原子と酸素原子からなる結合を基本骨格とし、その構造や有機官能基の配置を精密に制御したナノスケールの化合物です。ラダー状、かご状、環状など多様な形態をとることができ、分子設計の自由度が高いのが特徴です。高い熱的・光学的・化学的安定性と、溶解性や機能基導入の柔軟性を兼ね備え、有機材料と無機材料の長所を融合させた次世代の有機-無機ハイブリッド材料として注目されています。

概要
講師 | 金子 芳郎(かねこ よしろう) |
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職名 | 准教授 |
電話番号 | 099-285-7794 |
ykaneko[at]eng.kagoshima-u.ac.jp (※[at]を@に置き換えて下さい。) |
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研究キーワード | 有機-無機ハイブリッド材料 |