研究室概要
上田研究室では、データ科学を応用した材料と生体分子の融合デザインを研究しています。分子がどのように細胞に作用するのかを、バイオインフォマティクスと量子化学計算を組み合わせて解析し、代替臓器の造形や、微生物が乗って移動する乗り物、そして細胞が移動しながら働くマイクロリアクタの研究等に役立てています。

ガスを鍵に微生物を選ぶ新技術
──マイクロスフィアスクリーニング法
マイクロスフィアスクリーニング法は、ガス産生能力に着目して環境中の微生物を選別する、上田研究室による革新的な技術です。従来のように薬剤耐性や栄養条件によらず、自然環境と同一条件下でのスクリーニングが可能で、極限環境の微生物にも適用できます。本技術を用いて、水素やメタンなどの燃料ガスを生成する微生物や、酸素・二酸化炭素の産生・吸収に関わる微生物の発見を目指し、物質変換を担う生態系の解明にも取り組んでいます。
小さな空間で大きな化学反応
──マイクロリアクタによる高効率な分析技術
マイクロリアクタは、マイクロメートルスケールの反応装置で、空間均一な反応や熱平衡が短時間で達成される、表面積が大きいなどの特性を活かし、通常とは異なる反応現象を引き起こせます。特に生化学分野では、少量の貴重な試料で遺伝子分析が可能となり、コストや時間の削減にも寄与します。本研究では、微小液滴を用いた試料の操作・反応制御・分子検出技術の開発に取り組んでいます。

概要
講師 | 上田 岳彦(うえだ たけひこ) |
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職名 | 准教授 |
電話番号 | 099-285-8372 |
k1530601[at]kadai.jp (※[at]を@に置き換えて下さい。) |
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研究キーワード | 生体関連高分子化学 |