研究室概要
材料の「表面」はナノテクノロジーの根幹を成す舞台となります。本研究室では、分析化学を駆使して、最小で数ナノメートル(1 mmの100万分の1)レベルの金属や有機物で形成された薄膜表面や微粒子で起こる現象を用いた計測法の構築とセンサーの開発を行っています。AIによる分析システムや計測ソフトウェアの開発も行っており、化学研究、分析機器の構築、ソフトウェア開発を通じて、柔軟な思考力と高い研究遂行能力を持った分析化学のスペシャリストを育成しています。
薄膜溶液から生成・成長する結晶パターンの定量化と表面曲率に対する分類
コンピュータを薄くしているのは半導体を薄膜にする技術です。均一で新規な構造・状態の結晶膜を創製する、また非線形・非平衡統計熱力学の確立に貢献するという目的のもと、薄い液膜から基板上に結晶膜を生成・成長させて解析します。溶液を薄膜にすると、その力学が大きく変わり、また基板を平坦面から曲率を大きくすると、現象が起こる“世界”が変わって、いずれも結晶膜のパターンに新奇な変調をもたらします。これをフラクタル次元などの数学を用いて解析、分類、評価しています。
環境監視や、食品の栄養素や味をはかるためのセンサーの開発
ガラス棒の上に貼った50 ナノメートル程度(髪の毛の太さの1/1000程度の厚さ)の金や銀の薄い膜に栄養素や金属と結合するような化学構造を作り、特殊な条件で光を当てると、海や川に含まれる重金属や、食品に含まれるポリフェノールやカフェインなどを簡単に測れるセンサーになります。この研究は、このように環境の監視や食品の安全などの生活に直結するようなセンサーを開発して、人々の暮らしをより良くすることを目的としています。

概要
講師 | 吉留 俊史(よしどめ としふみ) |
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職名 | 准教授 |
電話番号 | 099-285-8341 |
tome[at]cb.kagoshima-u.ac.jp(※[at]を@に置き換えて下さい。) | |
研究キーワード | 分析化学、物理化学、分光学 |
講師 | 満塩 勝(みつしお まさる) |
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職名 | 助教 |
電話番号 | 099-285-8342 |
mitsushio[at]cb.kagoshima-u.ac.jp(※[at]を@に置き換えて下さい。) | |
研究キーワード | 表面科学、分析化学, センサー開発 |