鹿児島大学工学部 先進工学科 化学生命工学プログラム環境化学研究室

研究設備

1.液体クロマトグラフ-イオン移動度-飛行時間型高分解能質量分析計

Acquity UPLC H-Class-Synapt G2 Si HDMS, Waters

液体クロマトグラフ-イオン移動度-飛行時間型高分解能質量分析計

揮発性の未知物質の構造推定に必要な、多段階質量分析結果を得るために用いています。エレクトロスプレーイオン化(ESI)法などのソフトイオン化法で分析対象物(分析種)をイオン化することにより、分析種の破壊を抑制して、精密な質量を測定します。その後、axial collision-induced dissociationによる3段階精密質量分析(in-source CIDによるpseudo CIDを含めると4段階)などを行い、分析種イオンを構造依存的に破壊して、どのように破壊されたのかを測定します。また、イオン移動度分析が可能です。得られた測定結果は、量子化学計算の結果の検証に用いられます。以下に、測定器の概要の紹介ビデオ(測定器のメーカが作成、英語)を示します。

2.ガスクロマトグラフ-飛行時間型高分解能質量分析計

7890B-JMS-T200GC AccuTOF GCx-plus, Agilent Technologies, JEOL

ガスクロマトグラフ-イオン移動度-飛行時間型高分解能質量分析計

揮発性の未知物質の構造推定に必要な、質量分析結果を得るために用いています。ハードイオン化法である電子イオン化(EI)で分析種をイオン化し、また積極的かつ構造依存的に破壊します。その後、どのように破壊されたのかを測定します。得られた測定結果は、量子化学計算の結果の検証に用いられます。EI法でイオン化すると、イオン化に必要なエネルギーよりも大きなエネルギーを分析種に与えてしまって分析種が破壊されてしまい、分析種の分子量情報が得られないことがあります。一般的には、これを逆手にとって、破壊により生じた断片イオンの生成パターンに基づいて物質推定します。本機では、EI法に加えて、破壊を抑制してイオン化できるFI法を用いることもできます。

3.ガスクロマトグラフ-イオン移動度-飛行時間型高分解能質量分析計

7890B-Synapt G2 Si HDMS, Agilent Technologies, Waters

ガスクロマトグラフ-イオン移動度-飛行時間型高分解能質量分析計

揮発性の未知物質の構造推定に必要な、多段階質量分析結果を得るために用いています。化学イオン化法の一種であるAPCIを用いて、分析種を破壊することなくイオン化できる場合があります。FI法と比較して高感度ですが、イオン化できない物質が一定程度存在します。得られた測定結果は、量子化学計算の結果の検証に用いられます。以下に、測定器の概要の紹介ビデオ(測定器のメーカが作成、英語)を示します。

4.全自動固相抽出装置

AquaTrace ASPE899, GL Sciences

AquaTrace ASPE899

水中の未知・既知の有機汚染物質の濃縮・精製をほぼ全自動で行う装置です。有機物を対象とした質量分析計は、塩類などの不揮発性物質により不具合を起こします。そのような物質を除去するとともに、分析種を必要に応じて濃縮するために用います。精度に影響する作業を全自動化しているため、高い再現性が得られます。

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